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G's voice

英会話カフェを経営している男が、それとはほぼ無関係な事を酔った勢いで、無責任に書くコーナー。途中からまじめに小説家を目指すに至る。
サラリーマンA太郎のとある1日(宣伝用)
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    サラリーマンA太郎のある一日。
     

     A太郎はあるメーカーの営業マンだった。
     

     営業と言っても、販売店に対する営業で、直接お客様に接するわけではない。所謂卸しの様な仕事だ。時には売り上げの為に、ディーラーさんに在庫を抱えてもらったりもする。そんな数字合わせの為の不合理な事は日常茶飯事だ。

     とある日、会社の帰りだった。
     

    「チクショウ、今日の部長の言ったことは、どうしても納得行かない・・・」
     

     営業マンのA太郎は帰りの押し合う電車の中で考えた。それまで営業マンとして、自分ではそれなりの成績をおさめて来て、自分なりの考え方も持っていたと思う。しかし、自分の手柄(億レベル)は部長により、担当を代えるとか、他人に持って行かれたりして、ひどい扱いを受けていた。つまり、部長に大変嫌われていた様だ。
     

    「僕はお願いして買ってもらう営業なんて、お客様の為にも、うちの会社の為にも良くないんじゃないかと思うんです」
     

     そう言って一介の営業マンであるA太郎は、部長に対して強く反発した。A太郎は30歳くらいで、エネルギーを持て余している頃だった。

     

    「そんな事とっくに分かっていて、いちいちお前に言われる筋合いないんだよ!」
     

     と言う怒りだろう。A太郎の「お願い営業なんてやらない!」の訴えに対して、売上の数字がうまく行っていないのか、部長ははち切れた様に怒鳴り散らした。
     

    「何でもっと強くお願いして、注文もらおうとしなかったんだ!お前は甘いんだよ!
     ○○社(うちのライバル会社)の営業マンなんてな、「三回廻ってワンって言ったら買ってやる」って言われたら、三回廻ってワンって言うんだよ!」
     

     その時A太郎は「三回廻ってワンと言え」と言う様な客には絶対買って欲しくない、と思ったが、その部長の勢いに圧倒されてしまい何も言えなかった。または、部長が言わんとしている事が少しは分かってしまったのかも知れない。
     

     あとから沸々と自分が言えなかった事に対する後悔が込み上げてきた。

     先輩は、「とにかくいいから、部長の言っている事を無条件に一回受け入れろ」と言う。

     しかし、本当に言いたい事はその本当に言いたい時にしか言えないし、伝えられないはずなのだ。と言うか、A太郎の場合は、言いたい事をじっと保持していられないらしい。その場でストレートに言ってしまう。何故か。上の人間に対してだからだ。自分より上な筈だからだ。

     

     これが立場の下の人間だったら、多分言う前に少し考えるだろう。だって、ストレートに言っても解からないだろうから。上司などは僕が言いたい事が解かって当たり前の存在なので、真っ向から立ち向かってしまう。
     

     彼はサラリーマンとしては、いや、部下としては、かなり面倒くさい奴だっただろう。だいたいの上司から嫌われるわけだ。すぐ上の上司(課長)とかなら意外と上手く行く事もあるのだが、その上(部長以上レベル)とは、何時も言合いになる。

     そんな身分の低い人間が何言ってんの?である。
     

     *
     

     A太郎は自他ともにもに認める理科系人間であった。学生の頃は数学、物理大好きだった。

     そのA太郎がまさか営業マンを6年もやると自分自身でも思っていなかった。

     でも、リストラの嵐が吹き荒れていた当時、メンドウ臭い、ムカつく社員A太郎は研究職から営業第一線に飛ばされた。普通ならあり得ない人事だった。

     彼の良い点とも、欠点とも言える性質は「他人と争う(ケンカ)事を恐れない」と言う部分だろうと推察できる。



     窓の外には様々な人たちの顔が流れて、徐々に車体はゆっくりになり、そして止まる。電車の出口に流れていく、大きな流れに任せて横浜駅に降り立った。
     

    「まあ、そのことは忘れて、今、目の前にあるのは、英会話だ」
     

     A太郎の顔は晴れ晴れしていた。

     毎週水曜日に横浜駅に降りると、気持ちが切り替わる。今日はG-FLEXで英会話を習う日なのだ。
     



     

     駅から歩いて6分。駅前とは行かないが、その道すがら、ダイヤモンド地下街で色々な店に興味が行き、歩きながら飽きることはない。

     

     雑貨屋さんや猫専門の小物屋さんがあったり、Daisoやヨドバシカメラなどメジャーなお店もあって、ついでや時間つぶしもOKだ。レストランなども大概のものが揃っている。

     その、ダイアモンド地下街を抜けて12番出口から1分でG-FLEXへ到着。
     

     *
     

     G-FLEXに入ると、誰も迎えてくれない。
     通常なら「いらっしゃいませ!」って綺麗な受付嬢とかがいて迎えてくれるのだろうけど、G-FLEXでは、徹底的コスト削減のため、基本受付はおいていない。向こうの方で「こんにちは!」と声がする。それでも、このご時世でマンツーマンレッスンが月謝で1万円とは、利益構造は一体どうなっているのだろう?
     

     勝手に入って、自分専用のマテリアルを勝手に取って、空いている席に勝手に着くのだ。

     何となく学生の時に図書館とかで勉強していた時を思い出す。ここに来ると、全く会社の事などは忘れる、と言うか考えている余裕すらない。完全に英語モードになる。
     

     そこで、本日の課題を自習していると、まずは日本人の講師が来る。
     

    How are you doing?”
     

     かなり流暢な英語で話しかけてくるが、日本人なのであまり緊張はしない。

     ここで幾つかの文法的な内容のチェックなどが行われるが、このワンクッションが僕の気持ちを少し楽にしてくれる。ここでは、主に勉強(学ぶ)をする感じ。
     

     そして外国人の講師にタッチ。今度は本当の英会話だ。つまり実践。さっき習った事を外国人講師相手に英語で話さなければならない。まずはReflex TRでとにかくセンテンスを言える事と英語で理解する練習だ。
     

     さらに、「自分の考えている事を英語で表現する」段階に入る。

     なかなか言えない事を、何とか追い詰められながら外国人に英語で伝える。この産みの苦しみと言うか、歯がゆい感じは辛いけれど、通らねばならない道だ。
     

     かくして、新しい知識を得た事の納得感と、相手に伝わった時の喜びが1つのレッスンに詰まっている感じだ。

     結局この積み重ねが、本当の英会話でのコミュニケーション能力を付けていく事になるのだ。

     A太郎の場合は、帰り途中でカフェに寄ってすぐに復習をすることにしている。

     レッスンが終わった後に気が付く点や、疑問などがあるので、それをまとめるためだ。また、家に帰る前にやる理由は、家に帰ってしまったらまずやらない、と言う事を経験的に分かっているから。
     

     こんな風にして、毎週、少しずつA太郎の英会話コミュニケーション能力は確実にアップしているはずだ。今では外国人の友達も出来た。
     

     *
     

     そんなA太郎は、結局その後会社を退職し、自ら新世代英会話スペースを立ち上げ、日本人の英会話力のボトムアップに貢献する事になったとさ。

                           (了)

    | その他諸々 | 20:28 | comments(0) | - | - |